ゴテ屋の机の周りはいつもゴチャゴチャしている。テスターにオシロスコープ、電源、PC 一式、取り外した部品や電線のゴミ、資料の山と灰皿...当然ゴテもある。
そんな中、ある装置を PC のプリンターポートに接続しながらプログラムのデバッグしていたのだが、突然プリンターポートが反応しなくなった...
あぁ、何かに接触してポートを壊してしまったらしい!
サブ用の PC なのでプリンターが使えなくても問題は無いが、プログラミング環境を別の PC に移すのが面倒である。
と言う事で?この PC のマザーボードを修理することにした。
マザーボードは ASUSTeK P4GE-V で、もうかなり古い Socket 478 の物であるが、Pentium4 1.6GHz を 2GHz にオーバークロックしているのでビジネスアプリやちょっとしたプログラミングならばストレス無く使えていたのだ。
早速とマザーボードを取り出してプリンターポートを調べてみると、案の定 Super I/O である ITE IT8708F-A から直接プリンターポートに接続されている...QFP 100pin !取り外すのが面倒である。
QFP のようなピン数の多い物を取り外すには、普通なら低温半田を使うと綺麗に取り外せるが、使い捨てであるにもかかわらず価格が高いのが難点だ。しかも、正常に動く Super I/O を単品で購入する訳でもなく、ジャンクのマザーボードから移植するので2倍の量を使うことになってしまう。
そこで、いつもの手法で作業することにした。
(1)壊れた Super I/O は足の根元から切断
(2)パッケージ部分だけ取り出した後に残った足をゴテで取る
(3)正常な Super I/O の足の裏側に細いメッキ線を通して、線を引きながらゴテで足を浮かせる
(4)3方の足が浮いたら残りの1方を半田を大量に載せて、あとは全体をスライドさせながら取り外す
(5)正常な Super I/O の半田を除去し、足の曲がりを修正
と、簡単に書いているがかなりコツが必要な作業方法である。
ここまで準備が出来たら、後は取り付けるだけだ。
いつものように一気に半田を載せて、半田吸い取り線で綺麗に仕上げて完了である。
慣れれば30分もかからない作業だが、半田ブリッジの確認は十分にしておきたい。せっかく修理したのに電源系でショートして他の部分を壊してしまわないようにしたいものである。
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